ミント×ミルフィーユ

ミルフィーユが焼きたてのパイを持って、ミントの部屋の前に立っていた。
「ミントさぁん、パイを持ってきましたぁ。食べてく〜ださぁい。」
ドアの向こうにいるミントにむけて投げかける。
「あっ、ミルフィーユさんですか。鍵は開いてますので、どうぞお入りください」
ミルフィーユは「は〜い」と返事をし、ミントの部屋へ入っていった。
「今日はミントさんの大好きな、駄菓子を使ったパイなんですよ。おいしそうでしょ」
「あら、これはおいしそうですわね。ソースの香ばしい匂い、ん〜、たまりません」
ミントはソースが染みこんでいる部分を選んで取り、紅しょうがをたっぷりのせ、勢いよくかじった。
「おいしい! とてもおいしいですわ」
ミントは目を潤ませて歓喜した。「おいしい」という言葉より表情やリアクションが、そのおいしさを物語っている。
「やったぁ。うれしいですぅ」
ミルフィーユも同じように喜んだ。ミルフィーユの幸せ回路は、相手がうれしければ自分もうれしいという、極めて単純で純粋なものだった。
他人の幸せをつまみ食いすることで、またがんばろうという気がわいてくる。
次は何にしようかな、酢漬けのイカを使ったクッキーなんてどうかしら。スポンジが綿菓子のケーキなんてのもいいんじゃない?
ミルフィーユらしい斬新なアイデアが、ポップコーンのようにはじけ飛ぶ。
出来上がったお菓子を想像していたのだろう。口をポカンと開けたミルフィーユにミントが囁く。
「ミルフィーユさん、次はあなたがお菓子になられたらどうですか?」
ミルフィーユの中で、大きなポップコーンがひとつはじけた。
「ああ、それいいですね! 私もケーキさんや駄菓子さんに、なってみたかったんですよ」
「ふふ、ミルフィーユさんならそういって下さると思いましたわ。もうレシピはできておりますの」
「さすがはミントさん。準備がいいですね」
「それほどでもありませんわ。それでは材料を持ってきますので、少々お待ちになってください」
ミントは耳をピクピク動かし、台所へと消えていった。
「クリームまみれのミ〜ルフィー、イチゴをたくさんのせましょー。ああ、イチゴを先に食べてはダメよ。指ですくってぺろりと舐めて、イチゴの汁はあまずっぱ〜い!」
ミルフィーユがいま作ったであろう歌を、陽気に口ずさんでいた。
ミントは生クリームとイチゴを手に取り、変に勘の鋭いミルフィーユに動揺した。
が、徐々にいつもの平常心を取り戻し、影のある笑顔でケーキのスポンジへと近づいていった。
「ミルフィーユさん、心の準備はよろしいですか?」
「はい、いつでもOKです!」
「それでは、はじめましょう」
ミントは生クリームの容器とイチゴを、テーブルの上に無造作に置いた。
「まず、服をお脱ぎになってください」
表情を崩さず、ミントはいう。
「はい?」
「聞こえなかったのですか? 服をお脱ぎになってくださいませ」
「ちょ、ちょっとミントさん。お菓子になる事と裸になる事に、どんな関係が…」
ふう。ミントは大げさにため息をつき、あきれた眼でミルフィーユを見た。
「あなたはケーキを箱ごと食べますか?」
「いいえ、食べないです…」
「あなたが着ている服は、ケーキにとっての箱なのです。箱を開けなきゃ、ケーキは食べれないでしょう?」
「あっ、それもそうですね。じゃああたし、服を脱がなきゃ」
「解っていただけましたか。私はてっきり、ミルフィーユさんはケーキを箱ごと食べてしまう方なのかと」
そういって、ミントは微笑む。それにつられてミルフィーユも笑う。
ミントにとって、ミルフィーユは操り人形だった。
全裸になったミルフィーユにテーブルへ寝るよう、ミントが指示する。
「素敵な造形ですわ。ミルフィーユさん、あなた立派なケーキになれますわよ」
ほめ言葉と受け取ったミルフィーユは、頬を赤らめて喜んだ。
「でもミントさん。裸になるって、恥ずかしいものですね」
「ケーキに恥じらいは無用ですわ」
そういってミルフィーユの羞恥を消し去り、生クリームを垂らした。
まず顔面にかけ、そこから首筋、胸、下腹部へと乱暴に塗った。
「まあ、おいしそうなケーキ。食べてしまいたい」
それはメタファーではなく、本心に聞こえた。
「ミルフィーユさん。生クリームって外側だけでなく、中にも入っていますよね?」
「そうですけど」
「それじゃあ」といって、クリームの容器をミルフィーユの陰部に差し込んだ。
「きゃあ、ミントさん!」
ミルフィーユが遮ろうとしたが、時すでに遅し。クリームの容器はミントの握力によって握り潰されていた。
白濁したとろみのある液体が、ミルフィーユに飲み込まれていく。「きゃ、はう…」クリームに押し出されるように、ミルフィーユが喘いだ。
「ケーキになりなさい」クリームを流しこみながら、ミントはいった。
そして大粒のイチゴを手に取り、中へ入れようとした。
「きゃあ、ミントさん! イチゴは外にのせるものですよぉ」
相次ぐミントの奇行に、ミルフィーユは戸惑った。
「何いってますの? スポンジの中にもイチゴは入ってますでしょ」
「ですけど、メインは外側ですよ…」
やれやれ、というようにミントは目を細め、両手を広げ手のひらを上に向け、肩をすくめた。
「外側にはもうのっているでしょ」
「えっ、どこに…」
「ほら、ここ」
ミントはそういって、ミルフィーユの乳首をつまんだ。
「ふふ、可愛らしい…」
「ミ、ミントさぁん」
やめてください、という言葉が出なかった。お菓子として食べられることに、少し快感を覚え始めていたからだ。
胸の木苺を食べ終わると、陰部にある差しかけのイチゴを押し込んだ。
「栗と苺の食べあわせは、いかがなものかしら?」
ミントは品の無い洒落に自ら嘲笑した。
一方ミルフィーユは、「私おいしいケーキになれるのかな」と、そんな心配をしていた。
二個目、三個目と次々にイチゴを差し込んでいく。
「あら、もう入りませんわね」
四個目のイチゴを手にしたとき、すでにミルフィーユの膣内はイチゴで溢れかえっていた。
「仕方ありませんわ」
ミントは強引に、四つ目のイチゴを押し込んだ。
「ミントさん、ちょっと痛いんですけど…」
イチゴの間を縫うように、赤い液体が流れ出ていた。
「あの、私には血が出ているように見えるんですが…」
「何いっているのですか。これはイチゴの果汁ですわよ」
ミントは床にこぼれた赤い液体を、もったいなさそうにチロチロ舐めた。
そしてそのままミルフィーユのイチゴに噛り付き、引き抜いた。
「あっ」突然の衝動に、ミルフィーユは悶えた。
「ふふ、クリームまみれのイチゴ…。さしずめ、イチゴミルクってとこかしら」
低俗な洒落にまたも嘲笑しながら、ミントはふやけたイチゴを咀嚼した。
「ミルフィーユさん、あなたもおひとついかがです?」
陰部の奥深くへ指を差し込むと、形の崩れたイチゴをつまみ、外へ引き抜いた。
「ほら、お口を開いて。あ〜ん」
されるがまま、ミルフィーユは口を開きイチゴを招き入れた。
かめばかむほどイチゴの汁が口の中へ広がる。今日のイチゴはいつもより甘く、いつもより酸っぱかった。
「またいらしてくださいね」
放心状態のミルフィーユに、ミントは優しく投げかけた。
生まれて初めてケーキになったミルフィーユ。
「私ミルフィーユって名前だから、将来ケーキさんになりたいんですよ」
幼い頃、友人と夢を語り合ったのを思い出していた。
ケーキって、こんな複雑な心境だったんだ…。
今まで闇雲に作っていた自分が恥ずかしいような、腹立たしいような、ケーキに今すぐ謝りたい気分であった。
「あっ、そうそうミルフィーユさん。あなたにお渡ししたいものがございますの」
ミントは一冊の本をミルフィーユに手渡した。
「これをよんでお菓子作り、もっと精進してくださいませ」
ミントが差し出した本は明らかに料理本ではなかった。なぜならその本の表紙に、「奴隷地獄 Mの境地」と書かれていたからだ。
だがミルフィーユは何のためらいもなくその本を受け取り、深々とお辞儀をした。



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