――×ちとせ

その日、俺はいつもよりも早くに目が醒めた。
交代までには、まだまだ時間はある。
しかし、それでもやる事が無いので機関室にでも向かうことにする。

「伍長、お早うございます!」
「ああ、おはようさん」
機関室に入ると、クルー達が敬礼をし挨拶してくる。
俺は、その挨拶を一つずつ返していった。

トランスバール皇国軍第三方面軍所属バーメル級巡洋艦。
俺はその艦所属の一応……ブリッジクルーをしている。
歳は19歳で階級は伍長。そして名前は……ご想像にお任せしよう。

「伍長、聞きましたかぁ?」
機関兵の一人が、俺にやるせなさそうな口調で言う。
「指令、今日の補給でこの艦降りるそうですよ」
「知ってるよ」
俺は、機関兵から視線を逸らしながら言った。
「それじゃ、誰が指令になるんでしょうねぇ……
 やっぱり副指令が妥当かなぁ?」
「さあな。そんな事言うヒマあったら仕事しろよ」
俺は、そう言い放つと機関室を後にした。
「諸君。重要な話がある」
資源衛星での補給作業の後、クルー全員が艦の外へと呼び出された。
予測どおりに、指令の演説が始まる。
「知っている者も多いと思うが、今日で私はこの艦を降りる事になった」
ざわめき出すクルー達。そして。
「そこで……これから新指令官通告をしようと思う」
その空間の空気一体に、期待と不安が入り混じる。そして……
「准尉。こっちへ」
指令が手招きをする。すると、一人の女性が物陰から現れ、指令の横へと立った。
女性……というよりは、まだあどけない少女といった感じであろうか。
さらりとした美しい黒髪が、腰の位置まで綺麗に伸びていた。
「今日から貴君達の指揮を執る……」
指令の言葉に続き、彼女が言葉を発した。
「きょ……今日からこの艦のし、し、指揮を執る……
 か、か、から……」
彼女は顔を真っ赤にしながら必死にしゃべろうとする。
しかし、言葉に詰まってしまい真っ赤な顔がより紅く染まっていった。
それに見かねた指令が、
「もうちょっと落ち着きなさい。別に何されるわけでもなし」
「は、はい……」
彼女は、大きく息を吸い込み、深呼吸をした。
「改めて……
 今日からこの艦の指揮を執ります……」
あれ? この娘……どこかで。まさか……
「烏丸ちとせ准尉ですっ! 士官学校を出たばかりのヒヨっ子ですが……
 みなさん、よろしくお願いします!!」
それが、彼女との再会だった。
その後、資源衛星を無事出航。
その時のブリッジクルーの反応。
それは、情け容赦の無いものだった。
「ったく……冗談じゃねーよな、あんなガキに」
「こんな旧型巡洋艦だって普通佐官クラスが艦長やるモンだろ?
 准尉ってなんだよ、准尉って」
「そこは烏丸提督の娘様ですから」
「な〜るほど。例のごとくコネでのし上がっていく無能士官の典型ってワケか」
「まったく……あんな16歳のガキに命預けられるか」

特に女性クルーの反応は私怨に満ちていた。
「ホントーに……何よあれ」
「可愛さアピールしちゃって……腐っても軍人の自覚あるの?」
「あの滑舌の悪さ……なんとかなんないのかしらね?」
「うんうん。ホントムカつくー」

「どいつもこいつも好き勝手言いやがって……くそっ!」
俺はクルーの冷ややかな態度に少し憤りを感じた。
俺はその日のシフトを抜けた後、司令官室へと足を運んだ。
そして自動扉のチャイムを鳴らし、問いかける。
「准尉……烏丸准尉。おいでですか」
しばらくの沈黙。
「あ……はい、どちらさまですか?」
「えと、―――伍長です。今、お時間の方宜しいですか?」
「す、すいません! ちょ、ちょっと待ってください!」
中からガタガタと音がする。恐らく片付けでもしているのだろう。
……そしておよそ5分後。
「あ、どうぞ! お入りください」
扉のロックが外される。俺は、おもむろに中へと入っていった。
「どうぞ、お掛けください」
彼女がちゃぶ台の向こう側に腰掛け、お茶を淹れている。
その周りには、簡易的に片付けたかのごとく荷物が山積みになっていた。
「あ、じゃ……失礼します」
俺は、ちゃぶ台の前に敷いてある座布団に腰掛けた。
「あの……准尉……」
俺は彼女に向かって恐る恐る問いかける。すると、
「―――さん。昔みたいにちーちゃんで……いいですよ」
彼女は、湯飲み茶碗を差し出し、微笑みながら問いかけてきた。

烏丸ちとせ……彼女は、昔隣に住んでいた3コ下の幼馴染だ。
小さい頃は良く一緒に遊んだ。
「男のクセに女なんかと遊んでんじゃねーよ」
よくからかわれた。でも、そんなこと気にしなかった。
何故なら、彼女には俺以外の友達らしい友達がいなかったから。
突然引っ越してしまって……さよならも言えなくて……
一晩中泣いていたような気がする。
「本当にお久しぶりですね、―――さん」
彼女が、小皿に切り分けた羊羹を差し出しながら問いかけてくる。
「うん……8、9年ぶり位……なのかな?」
俺は受け取った湯飲みを啜りながら答えた。
「懐かしいです……まさか同じ艦に配属されるなんて……
 夢にも……思いませんでした」
「ホントに……しばらく見ないうちに雲の上の人になっちまってさぁ……」
「そんな事ないですよ……」
そう言うと彼女は、おもむろに湯飲みのお茶を啜った。
「熱っ!」
お決まりの反応をしてくれた。
「相変わらず猫舌なんだなぁ……はは」
「えへへ……」
彼女は、舌を少し「べ」と出し、微笑んだ。
その表情に俺はドキリとし、こう思った。
もう子供じゃないんだよな、と。

「あのさぁ……」
俺は少し神妙な面持ちで問いかける。
「なんですか?」
「クルー達がちーちゃんの事……色々言ってるけどさ……
 あんま気にすんなよ」
「へ? 色々って?」
ちーちゃんが、少しマヌケな顔で答えた。
あんだけ言われてて気がつかないなんて……
相変わらずとんでもなく鈍感なんだな……そんな事を思いながら、
「あ、いや……なんでもないよ。
 ……そういえば早速明日から艦橋に入るんだってね」
「はい、そうですよ」
「あんま緊張しないで……肩の力抜きなよ」
「……ありがとうございます」
「……あの」
「何?」
「ちょっとお願いがあるんですけど……」
彼女が遠慮がちに言う。
「何でも言ってみなよ。俺とちーちゃんの仲だろ?」
そう言いながら茶を啜る。彼女は咳払いをすると、おもむろに話し出した。
「明日から……私の補佐をその……やって……いただけませんか?」
俺は、お茶を勢い良く噴射した。
「は? 俺!? 俺に副官を!?」
その問いに対し彼女は、黙って頷いた。
「あのさ、俺よりもその……階級が上な人が沢山いるからさ……
 特に前の副指令とかもいい顔しないだろうさ……君よりも階級上だし……」
「アナタに……やっていただきたいんです」
「で、でも……」
「指令の命令に逆らうんですか?」
「…………」
そう言われては、俺は従うしかなかった。

次の日から、俺は今までとは比べ物にならない程の
雑務に追われる日々を送るハメになった。
彼女……ちとせの采配能力は、歴戦のクルー達が舌を巻くほどの実力で、
一月も経てば彼女の陰口を叩く者もほとんどいなくなっていた。
……故に、俺は油断していたのだ。
あんな事が起こるなんて……。
「ったく……晩飯食った後にこんなに仕事よこすなよ……
 これから風呂入ろうと思ってたのに」
俺はトランスバール本星から送られてきた仕事を片付けるため、とりあえず
自分の部屋へと向かっていた。
……そこで、恐ろしいものを見てしまった。
緊急時用の脱出口。
超硬化ガラス製のそこは3重にもロックがなされ、
通常航行中は開けてはいけない事になっている。
……ハズだった。

「へへへ……准尉さん。ご機嫌いかが?」
「ははは、だっさーい! こんなにガクガクしちゃって」
3重ロックの二枚目と三枚目。
その間に……扉一枚を挟んで宇宙空間という空間に……誰かがいた。
「早く早く! 押しちゃって!」
「そーね……そろそろいっちゃおっか?」
それは、紛れもなく……ちとせだった。
軍服は破られ、はだけ、彼女の白い肌が所々露になっている。
「准尉さん……安心して。書類にはアンタの不注意で宇宙空間に放り出されたって
 書いといてあげるからさぁ〜!!」
殴った。
思いっきり。
顔をグーで。
今まさにボタンを押そうとしていた女が思いっきり吹っ飛び、地面に突っ伏した。
はっきり言って、人生において唯一自我を無くすほどキレた。
「……何してる?」
もう一人の女が、必死に弁解する。
「い、いや……ジョーダンですよジョー……」
「何をしているんだと聞いてるんだ!!!」
そこに、殴られた方が、
「……女の子をなぐっていいと思ってるんですか!?
 上官でも女性を殴るって事は……」
カチャ。
「…………ヒィッ!!」
俺はそいつの額に光線銃を突きつけた。途端に女は独活の大木と化す。
「それ以上うだうだ言うと……お前らの方をMIAにしてやるぞ」
そう言って俺は、すぐに二枚扉を開ける。
「……っ……怖いよぅ……」
俺が助けに来たことも気がつかないのだろうか?
ちとせは、泣きじゃくり、震えていた。
「……ちーちゃん。もう、大丈夫だから」
辱めにあわされた彼女に自分の上着を掛けてやる。
そして俺は、彼女を抱きかかえると、足早にその場を去っていった。
とりあえず、彼女を彼女の部屋まで運ぶ。
そして、とりあえず畳の上へ寝かしてやった。
「…………ううっ……えぐっ」
「……怖かった……よね。でも……もう泣かないで。大丈夫だから」
俺は、押入れの中から彼女の布団を取り出すと、畳の上へ敷いてやる。
そこに、彼女を改めて寝かしてやった。
「……えぐ……っ」
「…………」
こんな時、何を話していいのか分からなかった。
「ごめん……なさい……」
「……?」
彼女が、起き上がりつつ重い口を開ける。
「私が……指令官の器でもないのに……
 司令官の……真似事なんか……するから……っ」
「……そんな事……ない」
「器じゃ……ないから……」
「そんな事無い!!」
俺は、思わず彼女を抱きしめていた。
シャワーを浴びたばかりなのだろうか? 石鹸の、優しい香りがした。
「あんだけ……あんだけ頑張ってただろ!?
 お前を……皆……認めてくれただろ!!?」
「……―――さん、ありがとう……私……私……っ……!」
「……ちーちゃん」
「あなたに……抱かれたい……です……」
「…………へ?」
彼女の心臓の鼓動を感じる。熱いほどに。
「私の……処女……貰って……ください……」
「…………」
「私なんかとは……嫌……ですか?」
俺は首を激しく横に振った。
「……俺なんかで……いいのかよ?」
彼女は、おもむろに首を縦に振りながら、
「あなたに……あなたから……
 勇気を少しだけ……貰いたいから……」
泣きながら俺に訴えかける。
はっきり言って、ここで我慢できる男なんて皆無だ。
「……ちーちゃん……っ!」
俺は、彼女を思いっきり押し倒していった。

「きゃっ! ……そんなに……勢い良く押し倒さなくても……」
「痛かった?」
「少し……」
「コレくらいで痛いなんて言ってたら……男を受け入れるなんてできないぜ」
俺はその言葉を発すると同時にうなじに手をやり、彼女の唇を自分の口で塞いだ。
「んんぅ……っ……」
ちとせの唇は……なんだか甘い、餡子の味がした。
(コイツ……また和菓子食ってやがったな)
俺は彼女の唇を舐めた後、舌を口へと滑り込ませていく。
そして俺は、自分の舌を無抵抗な彼女の舌へと絡ませていった。
「んむぅ……ん……っ…………」
彼女の唾液は、今まで食べたモノの何よりも甘美で、そして切なかった。
「…………んぅ……」
舌と舌が絡み合うごとに、ちとせの目はトロン、と虚ろになっていき、
頬は紅く染まっていく。
その表情は、今まで抱いたどんな女の顔よりも可愛く、また、愛らしかった。
「ぷはぁ……」
俺が唇を彼女の口から離す。しかし、彼女は、
「ん……んむ……」
今度は俺を下位にしながら口づけをしてくる。
そして今度は、彼女のが俺の舌へと絡ませてきた。
当たり前だが、ぎこちない舌使い。
それでも、彼女の一生懸命さがジンジンと伝わってくる。
この表情だけでもオカズになりうるだろう。
「ん……ん……んぅっ……」
はっきり言って、こういう経験は初めてだ。
なぜに彼女は俺の唇を求めたがるのだろうか?
「ぷぅ…………」
彼女の唇が俺の口から離れていく。彼女の口からは
美しい液体が滴り落ちていった。
「……気が済んだ?」
「はい……初めてのキス……だったものですから……
 夢中になっちゃいました……ふふっ」
彼女ははにかんだ様な笑みを浮かべた。
その表情を見た俺は思わずムギュっと抱きしめたくなってしまった。
「……そっか……ははっ」
「きゃ……っ!」
例のごとく強く抱きしめた。
華奢でガラス細工のような外見とは裏腹に、
適度に引き締められた肉体。やはり軍人なのだな……なんて思った。
……いや、その前にれっきとした女の子なのだ、とも思った。
……それよりキスまで初めてだったなんて。
ちょっとだけ罪悪感に駆られてしまった。
しかし……こういう状況に乗じてこういう事をするなんて……
俺って……最低だよな……
「……なんて思ってませんか?」
彼女の吐息が俺の耳へとかかる。
なによりちょっとビックリした。そうか、何でもお見通しなんだな……
「勘違いしないでくださいね。私、あなただから……
 ―――さんだからこそ……はじめてを捧げてもいいなって……そう思ったんです」
その言葉に、俺は顔を良く熟れた林檎のように真っ赤にした。

「……服、脱がすよ……」
俺は、彼女に掛けられた自分の軍服を退かす。そして、
彼女の軍服に手を掛ける。
最初から所々破られていたので、このままビリビリいこうかとも思ったが、
ちとせがさっきの出来事をフラッシュバックするかもしれないというのもあって
フツーに脱がしてやる事にした。
「…………」
上着を丁寧に剥がしていく。すると、ブラに包まれた乳房が露になる。
「…………恥ずかしい……です」
か細い声で訴えかける彼女。ちょっといじめてみたくなる。
「コレくらいで恥ずかしかったら……とてもじゃないけど……」
俺はそう言いながら腕を彼女の背中へと回した。
「え……ちょっ……」
そして、素早くブラのホックを外し、取っ払った。
「こんな格好になれないよ!」
「きゃぁっ!!」
彼女は両手を使って素早く自分の胸を隠した。
両腕からこぼれる乳房がたまらないほどいやらしい。
「……はずか……しいよぉ……」
顔を真っ赤にして訴えかけてくる彼女。
「……下も……脱がしちゃうよ」
言い終わらないうちに俺は、彼女のスカートを下へ降ろしていく。
そして、下着へと手を掛けた時、
「……ずるいです」
「へ?」
ちとせは、真っ赤な頬をぷっくりと膨らませながら言い放った。
「私だけ裸なんて……ずるいです。
 ―――さんも……裸になってくださいよぉ……」
「…………俺もかい?」
「そうですよ!」
俺は呆気に取られてしまった。
こういう女の子の反応も、また初めてだったからである。
「……これでいいかい?」
俺は、彼女の裸が見たいがために、急いで服を脱ぎ捨てた。
「はい……それじゃあ……いいですよ」
そう言うとちとせは、両手を胸の位置から外していく。
すると、ちょうど手のひらに収まるくらいの瑞々しい乳房が露になる。
見事なほど均整が取れた乳房で、そのてっぺんには、美しく桜色に染まった乳首が
自己主張するようにツンと上を向いていた。
「……綺麗だね……もしかして誰かに揉んでもらってる?」
「そ……そんなわけないですよ!!」
そう言いながら彼女はソッポを向いてしまった。
「冗談だよ……ごめん」
俺は、彼女の背中から右腕を回し、左の乳房を手のひらで捏ね始めた。
「ん……ん…………」
(反応は……なんかいい感じだな……)
そして、同時に彼女のうなじに舌を這わせていく。
柔らかく甘い匂い。
「ひゃっ……!」
「驚いた?」
「は……はい……でも……んぅ……っ」
「……でも……なに?」
「気持ちいい……です……」
「どっちが……かな?」
そう言った途端、俺は彼女への愛撫をやめてみる。
「え……? えっと……」
確信犯的に答えを待つ快感。
「りょ……両方……」
「具体的に言わないと……」
「く……首筋と……胸を……」
「どうしてほしいんだい?」
こうやって羞恥な事を言わせてみようとした。しかし。
「もう……―――さん……意地悪しないでくださいよぅ……!」
彼女は予想に反し、泣きそうな顔で俺に抱きついてきてしまった。
またまた、初めての反応だった。
まるで、子供みたいに愛らしくってドキドキした。
「……ごめん」
俺は、彼女を静かに抱きしめた。
彼女のやらかい胸が俺の胸へと当たる。その乳首は、既にむくりと立ち上がっていて、
その感触が心地よかった。
「……気持ちいいコト……してください……」
「……分かったよ、ちーちゃん。じゃあ……いくよ」
俺は、彼女を寝かせたまま両胸に手を当てると、おもむろに捏ね始めた。
「ん……はぁ……」
柔らかいけど、コシがあって、捏ねる度に手に馴染んでいく。
ふわふわっとした乳房。
そして、彼女の……ちーちゃんの可愛らしい吐息が俺の顔へと掛かる。
それが、何よりもたまらなかった。
「はぁ……ん……ぅ……―――さん……」
「……どした?」
「なんか……胸の奥が切なくて……気持ち……いい……ですぅ……んはぁ……」
「……可愛いよ……ちーちゃん……」
彼女は……一生懸命になって俺の愛撫を受け止めてくれてる。
……今まで、女とセックスする時、俺は……愛撫がめんどくさかった。
すぐに挿れてた。
はっきり言って、セックスなんて性欲の掃き溜めだった。
でも……ちとせは……これほどまでに俺の気持ちに応えてくれてる。
それが、俺はうれしかった。
そして、女の子を愛でる事に快感を覚えた瞬間でもあった。
「……ちーちゃん。もっと気持ちよくしてあげるよ……」
俺は、我ながらベタなセリフを言いながら、乳房を捏ねていた
右手で乳首を刺激しながら、彼女の右の乳房に吸い付いた。
「ひゃぅっ!」
彼女の仰け反るような反応に、俺自身もまた、ゾクゾクし出す。
そして、右手の親指と中指でで彼女の左乳首を摘みながら、
人差し指を使ってクリクリと愛撫していく。
また、右の乳首はまるで飴玉を舐めるような舌使いで愛でていった。
「はぁう……ふわぁ……ぁ……っ!」
ちとせのか細い喘ぎ声に、俺は興奮せずにいられない。
「んんっ……―――さぁんっ……」
コリッとした乳首の感触を、まるで良質のキャビアを食す時のように
味わっていく。そして、次第に歯を立てる動作を組み込んでいく。
「はぁん……はぁ……うぅっ……」
俺は自分を落ち着かせるため、空いた左手で彼女の髪の毛を撫でてやる。
すると、彼女自身がフルフルと震えてるのがよく分かった。
「……怖い……かい?」
「……ほえ?」
「震えてるよ……大丈夫?」
「……あまりにも気持ちがよかったですから……
 心配してくれて……ありがとう……ございま……ひゃぁぁっ!?」
「そっか……安心したよ……」
「はぁん……こ……声が……出ちゃ……ああんっ!!」
俺は、油断している彼女の……女の子の一番敏感な所……クリトリスへと
不意打ちを食らわせたのだ。
下着の上からとはいえ、その刺激はすさまじいらしい。
「―――さん……や……やめ……はぁうぅぅ……ん……っ……」
俺の右手は、女性器への愛撫に手を緩める事はない。
調子に乗った俺は人差し指でクレヴァスをそろそろとなぞっていく。
「……気持ちいいだろ?」
「あぁんっ……―――さぁんっ……」
そして俺は、右手でクレヴァスをなぞりながら再び、彼女の右の乳首へと吸い付いた。
「き……きもちいい……ですっ……んぁっ!」
「……まだまだ……だよ」
続けざまに俺は、彼女の下着の中へと右手を滑り込ませる。そして直に
彼女の秘所……ヴァギナへと人差し指を滑り込ませていった。
「はぁうっ! ―――さん、それは……ああんっ!!」
「こんなに濡らしちゃって……可愛いよ、ちーちゃん……」
電撃が迸るかのような刺激。それにより、目は虚ろになり、息遣いは荒かった。
ちとせも絶頂が近いのかもしれない。
「はぁっ、はぁっ、はぁう……」
彼女の目じりから涙が伝っていく。
可愛くって、可愛くって、今すぐメチャクチャにしてやりたかった。
「……ごめん、ちーちゃん。俺、もう我慢できないよ……」
そう言いつつ、俺は彼女のびしょびしょに濡れた下着をおもむろにずり下げていった。
すると、綺麗に生え揃った黒く美しい茂みに、水滴が滴り落ちている。
くらくらっ、とするような、甘い香りがした。
「……―――さん……いいですよ。私、あなたとなら……」
その言葉に、心臓の鼓動がより速くなっていく。
「………………」
俺は、おもむろにトランクスを脱ぎ捨てる。すると、
これまでに無いほど直立した俺のモノが、姿を現した。
「コレが……私の中に……?」
ちとせは俺のモノを凝視しつつ、ふるふると怯えるように身震いした。
それがたまらないほど愛おしかった。
「……やめとく?」
意思に反して、俺の口から言葉が出る。
彼女は、首を横に振った。
「……言いましたよね? 私……あなたとなら……
 怖いものなんて……無いから……だから……」
「……分かったよ」
俺は、静かにちとせの中へと挿入していった。
「い……たたたたたぁっ! さ……裂けちゃいますぅ……!!」
予測どおりではあったが、彼女は悲鳴を上げた。
華奢な躰に童顔も手伝ってか、まるでレイプをしているかのような錯覚。
それだけで、必要以上に興奮してしまう。
「……奥まで……いくからね……ちょっと痛いけど……我慢するんだよ」
「え……ちょ、ちょっと……ああっ!!」
俺は力を込め、自分のモノを根元まで突き立てていった。
「さ……裂け……あぁぁぁっ!! ……はぁ、はぁ、はぁ……」
そして彼女は、しっかりと俺に抱きついて来た。
ふわふわとした乳房が、俺の躰に押し付けられ、心地よい。
「ちーちゃん……痛かった?」
「はい……すっごく……」
「ごめん……」
そう言ったきり、俺とちとせはお互いの唇を重ねた。
彼女の、汗ばんだ額と、荒くなった吐息が、とても悩ましかった。
「……っ」
「ちーちゃん……そろそろ……腰動かしても……大丈夫かな?」
「……―――さん……私、もう少しだけこうしていたい、です……」
「やっぱりまだ、痛いんだ?」
「そうじゃ……ないんですけど……
 こうしてると……なんだか幸せで……えへっ」
そう言いながらちとせは笑みをこぼした。
「……そっか、分かったよ……ちーちゃんの気が済むまで……こうしていてあげるよ……」
挿入し、抱き合ったまま、しばらくの時間が流れた。
不思議なひとときだった。
「―――さん……」
「ん? そろそろ……いいかい?」
「……ふつつか者ですが……どうぞ宜しくお願いします……」
「おいおい……今言うセリフじゃないぞ……言うんならさっき言って欲しかったな」
えへへ……と笑みを浮かべるちとせ。可愛くってもう我慢なんかできっこない。
「いくよ……ちーちゃん」
俺は、おもむろに腰を動かし始めた。
「ん……ん……ん……っ」
顔をしかめる彼女。そういう表情も、オスの本能を刺激してきてしまう。
「ん……あん……あん……っ……」
ちとせの味を噛み締めるように腰を振っていく。
「どうかな……ちーちゃん」
「き……もち……いいですよ……はぁう……」
一生懸命な事が痛いほど伝わってくる愛くるしい顔。
できる事なら一生でも眺めていたい。
「はぁんっ……ああんっ……―――さぁん……」
「……可愛いよ……ちーちゃん……って、何回目だろ? これ言うの? ごめん……」
「ううん。嬉しいですから……はぁん……アナタの一言一言が……嬉しいんです……」
なんていうか……男殺しなのか……天然なのか……分からないな……
そんな事を本気で思ってしまった。
「ああん……気持ち……いいです……はぁん!」
「それじゃ……こんなのは……どうかなぁ?」
俺は、今までの運動に加え、カリを膣に擦り付け、掻き出すような動きを織り交ぜていく。
「ひゃぁっ! ―――さん……ひきょ…う…で……ふわぁっ!!」
泣き叫ぶかのごとく、可愛らしく喘ぐちとせ。
たまらずに、彼女の左胸を右手で鷲づかみにする。
そして、クリクリと乳首を弄んでいった。
「ふわぁっ、ふわぁっ、はぁう……ふわぁぁっ!!」
ちとせの甘美な官能の歌が辺りに響き渡っていった。
じきに俺にも限界が訪れる。
「ち……ちーちゃん……俺、もう……」
「はぁん……ふわぁっっ……! ―――さん……私も……もう……はぁんっ!」
俺は迷わず腰の振りをトップギアへと持っていった。
「はぁっ、はぁんっ、ふわぁっ!」
それに応えるように、より一層甲高く喘ぐちとせ。
その顔は、汗と涙でぐっしょりと濡れ、真っ赤に火照っていた。
切ないほどにいやらしく、そして愛らしい。
「ごめん……俺……イクっ!!」
「ひゃぁん!! もう……だめですぅっ……ふわぁっ!! あぁっ……はぁっ……」
そう、彼女もまた、絶頂を迎えていたのだ。
「ごめんちーちゃん……中に……出しちゃった……」
「ふふ……別に気にしてませんよ。だって……アナタの赤ちゃんなら……私……」
俺は、静かに彼女を包み込んだ。
「……はぁぁぁぁ……」
ある所の資源惑星。
俺は、その宇宙港でため息をついていた。
「どうしたんだ、伍長?」
「知らないんか? 伍長が烏丸准尉……じゃなかった、
 少尉とデキてたって話」
「えぇ? そーなの?」
「そうそう。だからきっと、少尉がエンジェル隊に配置転換になって
 落ち込んでるんだよ」
「なるほどねぇ……」
好き勝手言いやがって。聞こえてんだよ!! という
気力もなくて、こうやってグダグダしていた。
「……おい! コラ!」
「……はぁ、軍曹殿。どうかされましたか?」
「この港に……シヴァ皇女が乗艦されている
 儀礼艦エルシオールが緊急着艦する! 邪魔になるから退いてろ!!」
「あ……スイマセン……」
エルシオール? そういや……エンジェル隊の緊急時所属艦じゃなかったっけ?
……まあ、あいつが乗ってたって……会えっこなんてないし。
じきに、儀礼艦エルシオールが入港してくる。でかい。
現艦長を始めとしたクルー全員が、列を作っていく。
そして、中からシヴァ女皇らしき人影と護衛であると思われる男が姿を現した。
「敬礼ッ!!」
その合図と共に、俺やその他のクルー全員が一斉に額へと手をやった。
「……ちっさいなー」
「バッカ。声でけーよ!」
そんなヒソヒソとクルーの話し声が聞こえる中、皇女が人の列と列の間を進んでいく。
……そして。
「……マイヤーズ! こら、マイヤーズ!!」
皇女が、俺の前で足を止めた。
「皇子……じゃなくて皇女。なにか?」
「……この男ではないのか?」
「……そのようですね」
マイヤーズと呼ばれた男が、俺に向かって言う。
「……―――伍長……だね?」
「はい、大佐殿」
「あれっ!? なんで俺の階級が大佐だって分かるのかな〜?」
「……ボケるなマイヤーズ。階級章が付いておるだろうが」
「あ、そっか」
こんなヤツがシヴァ皇女の護衛で本ッ当に大丈夫なのだろうか……と
一抹の不安を覚えてしまう。
「……大佐殿。一体、どのようなご用件で?」
期待と不安に駆られながら、俺は、静かに問いかけた。
「……ずいぶん探したよ」
「……どういう事ですか?」
「君の力を……貸して欲しい」
ワケも分からずその場に立ち尽くしていると、大佐は、
「烏丸ちとせを……知っているね?」
「……それが何か?」
「紋章機というものを……知っているかい?」
「……エオニア戦役で無敵を誇った五機の最強の戦闘機……でしたっけね」
「それが……五機じゃないんだ」
「?」
そして彼に、白き月の奥深くからもう一機紋章機が発見されたということ……
また、そのパイロットにちとせが抜擢されたという事……を聞かされた。
「それが……俺に何の関係が?」
「紋章機の力ってヤツは……とんでもなく厄介なシロモノでね……
 搭乗者のテンションによって機体性能が大きく変化してしまうんだ」
「…………」
「ちとせ……烏丸少尉がどうも元気が無くってさ……
 紋章機の動きがぎこちなくって……危なっかしい。そこで、だ……」
……と、その時。エルシオールから一人の人影が飛び出した。
「きゃぁぁぁぁぁっ!!!」
……というよりは、転げ落ちた。
「フォルテさんっ!! 勢い良く押しすぎですよ!!」
「いやー悪ぃ悪ぃ。勢い余っちまってさぁ」
「打ち所が悪くて死んじゃったらどうするんですか!?」
「そうですわ。ホントバカ力なんですものねぇ、フォルテさんは」
「……ナノマシンで治療を」
アホやってる五人組を尻目に、黒髪の少女がこちらへと駆けてきた。
夢じゃ、ないんだ……。
「―――さぁんっ!!」
黒髪の少女……ちとせは、人目をはばからずに俺に向かって抱きついてきた。
「ち……ちーちゃん……」
「会いたかった……です……」
俺は彼女を精一杯抱きしめ、頭を撫でる。
またこうして彼女を抱きしめられるなんて……夢にも思わなかった。
「俺だって……君の事が頭から離れなくて……ダメになりそうだった……
 会いたかった……愛してるよ、ちーちゃん……」
こうなると回りはもう収拾なんかつかない。
「ヒューヒュー!!」
「おまいら最高だよ!!」
「ぴーぴーぴー!」
そして、大佐までもが、
「熱いねぇ、お二人さん!」
こういうキャラなのだろうか……この人は。
「こ、こら貴様ら! 公衆の面前で……恥を知れッ!!」
シヴァ皇女の一言で俺は彼女から飛び退くように離れる。
しかし、それでも周りのヒヤカシは収まらなかった。
閑話休題。
「それで……一体?」
「単刀直入に言おう。君に……エルシオールに乗ってほしいんだ。
 悔しいけど……俺じゃちとせの心を開くのは……無理っぽいからさ」
「と、言う事だ」
「ま……待ってください。配置転換の命令も出ていないのに……」
「心配しないでくれ。皇国宰相のルフト将軍からの
 勅令が下ってるんだ。……適当に目、通しといて」
大佐が俺に、なにやら書類を預けてくる。かなり厚い。
……っていうか、将軍自ら動くなんて……なんかとんでもない事になっているのでは。
「そういう訳だからな。よろしく頼むぞ、―――!!」
なんか……すごい事に……なったなぁ……なんて思いつつ
シヴァ皇女に敬礼をしようと、背筋を伸ばした。……と、その時。
「それじゃー、今日は歓迎会ですねー!!」
「ふーん……ちとせが選んだ男にしては……まあ合格ね」
「まあ……これでわたくし達の戦闘もいささか楽になりますわ」
「ったく……世話が焼けるよこの子は……」
「……神の思し示しです……」
なんか凄いヤツらが俺の周りを取り囲んできた。そして。
「―――さん! これで……ずっと一緒にいられますね!!」
そう言いつつちとせが俺へと抱きついた。
「……まったく……今までの何倍も疲れそうだよ」

終わり。




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