フォルテ産ジェラシーカルボナーラ・ミント流

 「ノーマッドの奴ぅう〜」

 毒づきながらフォルテはやたらと重く感じる身体をバスルームへ引きずって行
った。

 思い出したくもない己の痴態が脳裏をよぎる。
 「イヤらしい人だなぁ〜初めてなのにパックリ口を広げておねだりとは。」
 からかうような声が脳裏を木霊する。

 「くっそぅ〜」
 歯軋りしながら唸り、歯をくいしばる。

 もしあれが、もしあれが、強姦だったらフォルテはノーマッドをタダではおか
なかっただろう。
 中佐に助けを求める事もできただろう。

 もしあれが、痛いだけの暴力まかせの完全な強姦だったなら。

 だが、残念ながらあれは強姦じゃあ無かった。
 
 イヤらしく蠢く指に、舌に感じてしまったのは事実で、痛いと泣いてしまった
時、アイツは以外にも出て行った。 
 傷をつけないように内部を探り、敏感なスポットを見つけ出し、入り口も内壁
もヌレヌレに濡らしてしまった。

 そして、自分から「欲しい」とねだってしまった気がする。
 最後には自分で腰を揺らしてしまった気もする。
「はぁー」とため息をつき湯船に手を入れ湯加減を見る。
 軍帽は椅子の上へ、モノクルは化粧台の上へ、服を脱ぎ、洗濯機で洗えるもの
はその中へ。

髪の毛は、もはや洗う気力も無いので後ろで一本に束ね、バレッタで上に止める。

ふと鏡の中の自分を見やり、
「見られっちまったよなー」
と心の中で呟く。

 軍帽、モノクルを外した自分の素顔が実は幼く見えることを自覚してはいた。
 普段はきりりと吊り上った眉が、凛々しい印象を与えてはいるが、へなりと崩
れてしまうと、大きなタレ目が災いしてまるきり女の顔になってしまう。

 「これが、泣く子も黙るフォルテ姐さんとはねぇ・・・」

 標準装備を外した幼い顔、情けなく垂れ下がった眉、瞳は赤く腫れ、涙の通り
道を示す。
 肌には生々しくキスの痕跡と噛み傷が残り、乳首は赤く立ち上がっている。

 「ったく明日から地上波軍服にしないと何が起こったかバレバレじゃないか・
・・。わざわざ証拠残して行くかー?大体ノーマッドだって、ヴァニラにバレちゃ
あマズいだろうに・・・」

 ボヤきながらフォルテは湯船へと向かって行った。
翌日、やはり、キスマークも、噛み傷も薄らいではいるが消えてくれる事は無く、
仕方無しに地上波軍服で出勤した。

 ランファほどではないが、日頃身体を鍛えている為、痛みには強く体力の回復は
かなり早い。傷の治りも早くまた、十代前半から戦場を駆け回っていた為多少の傷
なら過去の古傷にまぎれてわからなくなる。
 おそらく、痛みは今日中に引くだろうし、二〜三日もすれば、傷も完治するだろ
う。

 だが・・・だがどうにも困ってしまう事があった。
 
 濡らされ、やわらげられていたとは云え、初めてブチ抜かれたアソコは擦りすぎ
でジンジンを痛み、未だ何か挟まっているような気がする。
 さらに奥の方には何かジワジワ、ムズムズと奇妙に疼いている。
 まるで・・・まるで、そこだけが「モノ足りない!」と主張しているかのように!

 もし、ジンジンとした痛みが消えた時、この奇妙な疼きだけが残っていたらどー
なるんだー?
 とってもイヤな予感を知らないフリしてフォルテはワークデスクに向かった。
 「・・・フォルテさん、フォルテさん」

 「   −むぎゅぅぇ・・・」と意味不明に唸りながら溜まりに溜まったデータ
を処理しているフォルテにミントが話し掛ける。
 
 何だろうと首をかしげた。琥珀色の瞳は自分の顔より少し下を見つめている。

 「虫に刺されたのですか?首筋に赤い痕があるのですけれど・・・」

 「・・・! そ、そうなんだ。夕べ部屋に蚊が入ってきてさ・・・」
 極力冷静さを装ってフォルテは冷や汗タラタラもんだった。
 そう、間違いない!昨日の今日で首筋に赤い痕といえばアレしかないだろう!!!

 「宜しかったらこのバンソウコ、お使いになります?」

 ミントからバンソウコを受け取りマッハで化粧室へと向かうフォルテはこの時、
琥珀色の瞳から疑惑の色が消え、確信と嫉妬の色へと代わった事を知る由もなかった。
 四時を回り本日の勤務終了一時間前、フォルテは困っていた。

 朝方の予測どおり、身体の痛みは概ね消えている。しかし困ったことにムズムズ
とした奇妙な疼きは余計に酷くなっているのだ。
 治し方は自分でも分からないような、なんとなく見当はついているような・・・
しかしヘタをすると余計に酷くなるかもしれない。
 考えまいとしても昨日の情交がグルグルと脳裏をよぎる。今まで尊敬している
恩人のおっさん、ウォルコット中佐にさえ、もやもやと妙な欲望を抱きつつある。


 (もー、これじゃあ仕事になんないよ・・・ほっといても治る気配はないし、
とっとと治してから仕事しよう!)

 そしてフォルテは、化粧室へと向かった。
個室の便座に腰を掛けてスカートをめくり下着をズリ下げる。
 「あぁ・・・やっぱりなぁ」
 下着の中は思っていたよりもグショグショに濡れていた。紅い柔毛に縁取られた
ソコは軽く触れただけでもピクピクと蠢き、ヌルヌルとした粘液を吹き零している。
 軽く摘まんだだけで乳首は堅く勃ち上がる。ぎゅ・・と力を入れると肩のあたり
までピクピクとわななく。

 粘液に包まれヌルヌルとぬめる小陰唇をこすり真中の秘孔を探り出す。入り口に
指の腹を当てグリグリと揉みしだく。フォルテは、必要以上にまで粘液まみれにな
る指を見ながらただ、触っただけではもはや引っ込みがつかないことを今更悟った。

 「っぁは、入るかな・・入る・・よな・・んっんっ  はぁーっ」

 にちゅにちゅと淫猥な水音が己の秘部から沸き立つ。そう、突っ込んで終わりと
いう訳にはいかない、この疼きを治めなくてはどうにもならないのだ・・・。
 だが、他人の手でされるのは昨日がお初、自分の手でするのは、今回がお初の
フォルテはどうやれば絶頂を得られるか知っている筈もなくただ闇雲に指を突き
動かす。

 「・・・んはっ・・くぅ・・あぅ・・そこじゃあなくてぇ・・・やぁ・・・もぉ、
もぉイカせてぇ・・・」
 無意識のうちに喘ぎと懇願が唇から零れ落ちる。忘我の境地へと行き着いてし
まっている思考力では声が漏れるとマズイといった状況判断はできない。今何処に
いるのか?此処がドコか?という認識も宇宙の彼方へとすっ飛んでいる。
 が、次の瞬間意識は完全に現実へと帰還した。

 「まだ、こんな所にいらっしゃったんですね。あんまり遅いので心配していまし
たのよ?そうそう、フォルテさん具合が悪そうでしたので、早退すると皆さんには
伝えておきましたわ。」

 にっこりと笑ったミントが真正面に立ち、事も無げに話し掛けているのだ。
 ウエストまで捲り上げられたスカート、情交の痕を残す太ももの肌、グショグ
ショに濡れた秘唇はぐっぷりと己の指を咥えこんでいる。
 ナニをしていたかなんて、弁解の余地も無いこの状況でミントはいつも通りに
話し掛けているのだ。
 あっけにとられているフォルテは口をパクパクさせながらもミントに聞く。
 「・・・あの、ミントさん?・・・鍵は?」

 「この程度の電子ロックなら普通三分で開けられますわ。」
(開けるなー!!!ココは便所だろ?!)

 「・・・。ど・・・どーして此処へ?」

 「来ると分かってましたから。この季節に蚊なんて珍しいですし、首筋にある
虫刺されにバンソウコ貼る人なんて、いませんわ。」
 (えぇ?!じゃあ、それを確かめるためにバンソコ渡したんかい!)

 「こっこれは、だなぁー体の具合が変になってだな・・・。」
 (む・・・無理のある言い訳だなぁ我ながら・・・)

 「存じておりますわ。後で診て差し上げますから、私の部屋で待っていて下さ
いね。」

 「・・・でででもだなぁ!ミント!!」

 「イヤだ。なんて言いませんよねぇ?フォルテさん?それと私、治す方法を
存じておりますのよ?六時に私の部屋で、お待ちしておりますわ。」

 有無を言わさずニッコリと笑ったミントはいつもならオブラードに包んでいる
腹黒いオーラを隠しもせずに纏っていた。
 鬼が出るか蛇が出るか。イチかバチかの大勝負?

 午後六時ひじょーに不利な状況にあるのを承知でフォルテはミントの部屋
へ来ていた。
 脅迫を無視して自室へ帰るという選択肢も無い訳では無かったが、あの黒
い微笑が脳裏にチラつく。
 何より、あの頭の良いミントの事だ。自分に無視を決め込む選択肢がある
事くらいは承知の上だろう。そして今回逃げおおせたところで、さらに何か
しら策略を仕掛けてくる事はあの強烈な腹黒オーラが物語っていた。
 だが…だが、うかうかと脅迫に乗った理由は他にもあるのではないだろう
か?
 招かれた部屋の中で、ウズ・・・と身体が疼いている。
先刻、脅迫の後、ミントはパクパクと口を動かし、何やら抗議の言葉を紡ご
うとしていたフォルテの唇を己のそれで塞いだ。驚きのあまり硬直している
スキをついて舌が侵入する、口内をたっぷりと愛撫され、どっぷりと舌を絡
まされ、下唇を甘噛みされやっと開放された時、フォルテはすっかり濃厚な
接吻に酔わされていた。秘孔にぐっぷりと呑み込まされていた指を引き抜き
、愛液まみれの指をペロリと嘗め、
 「来てくださいますわね?」
とクギを刺したミントにもはや言葉を紡ぐことのできないフォルテは涙目に
なってコクコクと頷いていた。

 さしものフォルテも、そこまでされればミントが自分をどーゆー目で見て
いるか分かるというもの。
 (そんなバカな!女同士だぞ?!)
 そう思いながら、フォルテはドッキンコ、ドッキンコとうるさく鳴り響く
己の鼓動を聴いていた。
 「お待たせしました。」
 そう言って部屋へ戻ってきたミントの声にフォルテはビクリと肩を震わせ
て振り返る。
 そして、それはもう、唖然とした。
 何しろ現れたミントの出で立ちは、白のワイシャツに黒のスーツ、同じく
黒いリボンタイ。トドメに黒いマントを羽織っているとゆーなんとも珍妙な
スタイルだったのだから。

 「さて、それでは診察を始めましょうか。」
 (…おいおい、ブラックジャック先生かよ…。)
 そう言ってマントを脱ぎ、今度は白衣を身に纏うミントにフォルテは遅ま
きながら、その意図する所に気が付いた。だが・・・
 (おまーなッ!!!)
 とゆー怒声が部屋に響く事は無かった。

 「っひ・・・ぃっっ、いぁ ああぁ。」
 鼓膜を響かせているのは悲鳴とも喘ぎともつかぬ己の声。 
 両の乳首をいっぺんに摘まれ堪えきれない声が漏れる。
 「乳首をちょっと弄られただけなのに・・・。こんなにピンピンに勃たせて
しまうなんて、体調が変というのは、ホントかもしれませんねぇ。」
 やわやわと乳房をこねながらミントは告げる。
 「どうされましたか?具合の悪い所を教えて下さい。」
 あくまで、口調は優しくミントは訊ねる。
 「・・・は、ぁう、・・・変・・・変なんだ・・・こう・・・身体が・・・ぁ、ムズムズして
・・・。・・・んぅそんな風に触ったら・・・っふぅ、余計に・・・。」
「うーん、その説明ではよくわかりませんねぇ。診察台の上で伺いましょう
か・・・。」
 優しく引っ張られる手を振り解くことが出来ないのは・・・やはり期待して
いるからなのか?
 部屋へ来た時から感じていた疑惑を無視して、これは脅迫されているから、
仕方なく云う事を聞いているのだと自分に言い聞かせ、促されるまま部屋の
中央に用意された診察台の上に腰掛けた。
 (・・・恥ずかしい・・・。こんな、明るいところで犯されるのか?好きでもな
い人間に?同性のそれも年下の同僚に?)
 苦痛になら堪えられる。堪えなければ生きてはこれなかったから。
 だが快楽には?羞恥には?

 「さて、服を脱いで悪い所を診せて下さい。」
 「・・・!ミント!!お前いいかげんに・・・っ」
 ふにっ・・・と手袋をした細い指が怒った唇を軽く塞ぐ。
 「ミント先生、ですわよ?さぁ、おっしゃいなさい。ミント先生、早く診
察して下さいと、何でもしますから治して下さいと!」
 ウキウキとのたまうミントを直視できずに、トマトのように赤くなった顔
を背けながら、蚊の鳴くような声で告げた。
 「 ミント・・・センセー・・・。早く・・・早く診て下さい・・・。でないと・・・でな
いと・・・もぅ・・・。」
うるさく鳴り響く心臓の音にさえ羞恥を感じながら、一枚づつ自分の服を剥
ぎ取る。
 脅されているから仕方なく、変な体調を治すためだから仕方なく、と己に
言い訳し羞恥と屈辱をねじ伏せる。だが、やっと触ってもらえる、やっと気

持ち良くしてもらえると悦んでいる体がここにある。
 「・・・っは・・・ぅくっ・・・んぁ・・・はぁ・・・んふ・・・。」
 堪えきれないため息が時折、零れ落ちる。
 実際は、キスマークやら噛み傷やらが散らばっている胸にミントが傷薬を
塗っているだけなのだが、敏感になり過ぎた体はそれすらも欲しがっている
刺激として受け取ってしまう。
だが、だがソコだけではもはや、足りる訳が無い。一番欲しがって疼かせて
いるトコロは他にある。
 「・・・センセー、傷とかは、すぐ治るし・・・痛くないですからぁ・・・。変なの
はソコではなくて・・・。」
 「おやおや、それでは、ドコが変なのか、ちゃんとおっしゃって下さいね。」
 と、白々しく答えるミントの意図する所をフォルテはやっと気が付いた。
 可愛らしくも、腹黒いこの無免許医師はフォルテが自分から恥ずかしい診
察を依頼しない限り、これ以上の診察はしないのだ。
ゴクリと息を飲み、意を決して唇を開いた。
 「・・・ココが・・・ココが・・・変なんだ。・・・ムズムズして、ジクジクして、・・・
もぉ、もぉ・・・!」
 診察台に腰掛けているフォルテが足を開き、膝を立てて淫らに“ココ”を
示す。
 屈辱と羞恥にいたたまれず、真っ赤に染まった顔を俯かせ、涙の溜まった
瞳をぎゅ・・・と閉じる。軍帽がズリ落ち、ポトリを音を立てた。

 「・・・んあっ!!!」
 意図せず大きな嬌声が上がる。
 下着越しではあるが、やっと、やっと、望んでいたところへの刺激が来た!
 いつの間にか手袋をはずしたミントの指がグリグリと秘唇の入り口を嬲る。
 「ああぅ・・・中、中なんだ、もっとムズムズするのは・・・ぁんっ」
 催促の言葉によりやっと、下着が腿までズリ下ろされぐずぐずに濡れた狭
間に指が伸びる。
 
 (あぁ・・・私は、何をやっているんだ?)
 脅迫されているとはいえ、自分から下着を下ろし恥ずかしいところを年下
の同僚に晒している・・・。乱れに乱れきった自分とは対照的にミントはリボン
タイを緩めてすらいない。
 頬を真っ赤に国府町させ、快楽をねだる自分と、顔色一つ変えていないミ
ント。
 自分だけが恥ずかしくも服を剥ぎ取られ、淫らな身体を弄ばれている・・・!
 優しく、甘く愛撫する指と裏腹に琥珀色の瞳は冷徹な観察者のそれだ。出
方を見極めようとする、反応を伺う瞳。
「・・・ヤダっ!やっぱりダメっ!!!」
 えも言えぬ恐怖を感じ突然正気に返り、身を捩るがミントの反応が思いの
ほか早かった。
 「ふぎゃぁああ??!!!」
 突然、秘孔に冷たくぬめった感触に襲われビクリと体を震わせ声を上げた。
 「・・・?!何?何だこれは・・・?」
 「実験中の試薬ですよ。」
 「何で、何で、こんなこと・・・?」
 「そりゃあ、フォルテさんのココ、擦りすぎで赤くなっておりますし、そ
のまま触診したら痛いでしょう?ダメって言ったのフォルテさんですよ?安
心なさって、人体に害はありませんから。」
 「でも、実験中の試薬って・・・」
 「そうですね、ヒリヒリした痛みはすぐに無くなりますよ。でも、痒いよ
うなくすぐったいような感じにはなるかもしれませんねぇ。」
 「・・・ぅく!」
 「じきに体温が上がってきて堪えきれなくなりますね。中に指を入れて自
分で掻き回したくなりますよ。」
 「ミント!貴様―!・・・はぅ!ぁぅ」
 (熱い!熱い!そんな・・・!)
 ダラダラと嫌な汗が背筋と伝う、そしてそれ以上に秘孔の中は熱く疼きだ
す。内部からの激しい疼きに堪えきれずフォルテは診察台にお尻を擦り付け
る、すでに一度見られているとはいえ、ミントの見ている前で秘孔に指を突
っ込むわけにもいかない。
 だか、内部に薬を塗られてしまった以上、いくら外側を擦ってもどーにも
ならない。
一瞬取り戻した正気を手放し、懇願の言葉が口をついて出て来る。
 「センセー・・・も、何とかしてぇ・・・。」
 「中に突っ込んで掻きまわさないとどうにもならないですよ?」
 「そっそんなぁ〜」
 涙目で見つめるフォルテに、でも最後まで言わないとダメよと微笑みかけ
る。
 「ぁあ・・・センセー、挿れて下さい・・・奥まで挿れて掻きまわして下さい。」
 湧き上がる欲求と、追い詰める琥珀の視線に堪え切れず目を泳がせながら
小声で訴える。
 「はい、よく出来ました。では、もう少し、足を浮かせて下さいな。」
  両膝の裏に手を入れ、ぐしょぐしょに濡れた恥ずかしい部分をすっかり
ミントの目に晒す。
 「んぁ〜!あぅ〜ぁ!」
 つぷり、と音を立て白魚のような指が二本まとめて侵入を待ちわびていた
秘唇にもぐりこむ。器用な指が縦横無尽に秘孔を蹂躙する。柔らかくぬめっ
た内壁を探り、中で指を開く。
 「ひゃぁ!あんっ〜!」
 ぐしょぐしょと恥ずかしい音を立てヴァギナを弄ばれているうちに、自分
では見つけることの出来なかった何かをミントの指が捉えた。ソコを弄られ
ると何時に無く身体は勝手にビクビクと大仰にわななく。
「やんっ!な・・・何だこれ〜?」
 「俗に言うGスポットというモノですわ。ココを弄られると意思をはあま
り関係なく身体が勝手に感じるモノ何ですけど・・・。こんなに入り口に近いト
コロにあるなんて、フォルテさんって淫乱なんですねぇ。一種の才能といっ
てもいいくらいですわ。」
 「っ違うぅ〜薬のせいだぁ、それに、お前が、お前が弄るからぁ〜!そっ
そこ、もっと擦ってぇ〜」
 痒いところに手が届くような器用な指にヒクついている粘膜が絡みつく。
無意識のうちに白いお尻が淫らに揺れる。
 「ミントセンセ〜ぇ、もっとぉもっと掻いてぇ〜」
 淫らな懇願にくすり、と笑いながらミントが呟いた。
 「やらし」
 「違うってば〜ぁんっ、薬の薬のせいだぁ〜全部お前が悪いんだぁ〜!で
なきゃこんなになるわけないっ!ちゃんと治せぇ〜」
 「はいはい、じゃあ三本目、いきましょうか。」
 さらに指を増やされ、秘孔を犯されるが、拓かれる恐怖感はすぐに満たさ
れる安堵感に変わる。身体と心はすっかり薬に狂わされている。足は大きく
開いたまま、両の手は自分の肩を抱きしめ、ブルブルと痛みではない刺激に
震えている。
 「診察台までびしょびしょですわねぇ。指だけでこんなに感じて愛液零し
てしまうなんて、やはり天性の淫乱と言うべきかもしれませんねぇ。」
「んぅ!そんなハズは無い〜!」
 「あらあら、薬のせいでしたっけ?こんなに濡らしてお尻を振っているの
も?」
 「そっそうだぁ・・・ぁん、薬のせいで今だけこんなになってるんだぁ」
 そう、薬のせい。そうでなければ女になんか弄られて濡らすはずが無い。
あれは、勝手に感じてしまうようになる薬だから。勝手に欲しくなってしま
う薬だから。
 だが、ミントは、小悪魔的な微笑みを浮かべて囁いた。
 「実は実験中の試薬とゆーのはウソで品名はこんなモノなんですけどねー」
 トン、とミントは小さな小瓶を診察台の上に置いた。手に取ってラベルを
確認したフォルテはあんぐりと口を開けた。
ソフィーナ 薬用乳液 素肌美人
 「・・・え、え、これって。」
 (普段、私も使っているんですケドー?)
 「そう、何の変哲も無いただの乳液ですわ。」
 「・・・じゃあ、もしかして・・・・。」
 (…まさか、…まさか?!)
 嫌な予感がグルングルンと胸中にわだかまる。
 (あああー!云うなぁ〜!云わないでくれぇ〜!)
 「そ、何の変哲も無いただの乳液で、スケベな穴を掻きまわされてぐしょ
ぐしょのヌレヌレに濡らしてしまったというコトですわね。」
 「・・・ウソ!・・・だって、あんなに・・・熱くて・・・それに・・・。」
 「正気のまま犯されるのが悔しくて、それに、私ならやるだろうと思い込
んで信じてしまったんですねー。」
 のうのうと、のたまうミント。
 知りたくもなかった、衝撃の事実を突きつけられてパニクっているフォル
テの中で、再び、器用な指が動き始める。
 患部を診察する優しさと用心深さはすでになく、ぐちゅっ、ちゅぷっと恥
ずかしい音を立てて蠢き、容赦なく捕らえたGスポットを攻めまくる。

 「あっあひぃっ!…も、やぁ〜っ!」
 「今頃やめたら、つらいのはフォルテさんの方ですわよ?」
 煽られ、焦らされつづけた秘部は、トロトロと愛液を滴らせ、すぐそこに
ある絶頂をねだる。
 「やはり…、一度ココで咥える事を憶えてしまったら、指なんかでは、モ
ノ足りないんですね?」
 琥珀色の瞳が急に冷たく燃え、次の瞬間、ぬぽっ、と音を立てて、全ての
指が引き抜かれた。
 「…えぇ?!」
 突然の喪失感に身を震わせ、不満げな視線を送る。
 「…あぁっ、…そんなぁっ、もぉ…やめちまうのか…?」
 もうヤダと云ったものの、こんな状態で放り出されてはたまらない。
 「…ふふ、もっとイイものを差し上げますわ。ほらほら、膝の裏をちゃん
と支えて、太腿はもっと体に引き寄せて下さいな。」
 M字型に開かれた屈辱的なポーズ。
 深海色の瞳に泪をたたえてミントの手を待つフォルテ。
「あぁっ、早くっ!早く・・・!中が熱い…!」
 にこ、と微笑んだミントが、揃えた指でフォルテの額を押した。
 「……え?!」
 不安定な体勢が災いしてころん、と仰向けに倒れてしまう。

 「可愛いカッコウですわフォルテさん。お尻の穴まで丸見えですわよ?」
 「っ!てめっ…ミント!!……ひぃっ?!」
 フォルテの膝を抱えてのしかかったミントが、何かを秘孔に押し当てる。
 「大丈夫ですわ。これは、もっともっと気持ちよくなるためのお道具です
から。」
 「…うぁっ、あぁあっ!!!」
 ぐっと何かが秘孔に侵入する。
 「な…何?!…あ、あひぃ…!」
 実は、なかなか立派なサイズの男根を模した玩具なのだが、体を反らして
悶えているフォルテの目にそれは映らなかった。
 見なくて正解だったかもしれないが…。
  …あ!…あぅ!…ひんっ!」
 ズンズンと律動し侵入するソレに体温の感触がない事から、フォルテはソ
レが何なのか見当つけることが出来たのだが、すっかり濡らされ、やわらげ
られた粘膜は痛みを感じることなく偽りの巨根を呑み込んでゆく。

 「…んぁっ?」
 急に先程とは違う圧迫感を感じフォルテは目を開けた。
 「…ふふ、まだまだですわ。」
 いつの間にか自分の顔を覗き込んでいるミント。
 それもその筈、ミントはフォルテの膝を抱えてのしかかり、自分の恥丘で
まだ半分ほど残っている大振りな玩具をフォルテの中へ押し込んでいるのだ
から。
 
 きつい膣圧で異物を追い出そうとするフォルテと、服越しに自らの恥丘で
ぐいぐいと押し戻すミント。
 「…んぁっ、や〜っやめっ!」
 「あら、やめた方が良いですか。」
 ぴた、とミントは動きを止めた。
 「…うぅっ、てめっ」
 屈辱とも哀願ともつかぬ表情でフォルテはぐしゅ、と鼻を鳴らし身を震わ
せる。
 「やれやれ、動けば怒る、止まればスネる。困った患者さんですねぇ〜」
 「…あんっ…あぅ…あぁー…!」
 再び律動を始めたミントに安堵さえ感じながら足を絡ませてしがみつく。
 「ああ、好きなんですね?こうして犯されるのが、太いモノでいっぱいに
されて中をグショグショにされるのが。」
 「ふぁっ…、あぅ…っ、あぁん、好きっ好きだ…から…っ。」
 速度を上げる動きに合わせて早くなる嬌声。
 全身の血が激流のように荒れ狂いドクドクと脈を打つ。
 体中の汗腺から汗が噴出し、さらに鼓動を早める。 
 身の内に埋め込まれた人口の剛直は内壁の熱さにすっかり馴染み灼熱の塊
と化している。
 まるで、本当にミントのモノで〔もちろん、そんなモノありはしないが〕
犯されているような奇妙な錯覚に捕らわれ、フォルテは自分にのしかかって
いるミントを見上げた。

 もはや、靴下とモノクルしか身に着けていない自分とは正反対に無免許医師
の衣装を乱さないミント。
 だが、上がった息が、紅潮している頬が、汗ばんだ手の平が、自分に興奮
していると告げている。
 どこか潤んだ琥珀色の視線と己のそれが絡まり、何か切なげな色を浮かべ
たと思った瞬間、ミントは瞳を閉じ、嬌声を上げる唇にキスを落とした。
ピシャピシャと音を立てて舌を絡めあう濃厚な接吻の後、ミントは小さく呟
いた。
 「…どうして、どうして、私が最初ではなかったんですの?」
 普段は猫かぶりな外面の下に隠されている怒りとも嫉妬ともつかぬ激しい
感情を宿したギラギラと欲望に燃えている瞳!
 (ああー!こんなお前は初めてだ…!)
 おそらくフォルテには見せたくなかった本音であろう。無意識のうちに現
れたそれを自覚した次の瞬間、欲望の色は瞳にだけ留め、いつもの優しげな
顔に戻る。

 「さぁ、フォルテさん。イキたいですか?イキたければ約束してくだし。
ちゃんと次の診察も受けると。もしもまた“変な体調”になったらちゃんと
私に診せると!」
 ビクビクと身悶える体の震えが早くなり、絶頂が来るときを目ざとく見つ
けその直前に動きを止めて落ち着かせる。
 両の乳首をいっぺんにつねり、弛緩した体に緊張を走らせ、次の瞬間には
うなじにキスを落とし舌でじれったく愛撫する。
 際限なく続くと思われるこの甘美な拷問を終わらせる言葉は決まっている。

「あぁっ約束する、約束するからぁ、ぁんっ、そこぉ、擦ってぇ、突いて
ーっ…早く、・・・もぉ、イカせてぇー・・・・・・」
 「ふふ・・・。よく云えました。上も下もドップリ濡らしてこんないやらしい
おねだりが出来るなんて、もうどうしようもない淫乱ですわね。」
 「・・・てめっ・・・ぅくっ!!」
 涙を零してフルフルと身を震わせながらもこれ以上の侮辱は許さないと意
思を込めて睨み付ける。
 だが、今度こそミントは秘唇に押し当てた恥丘を手加減無しにこね回し、
突き回し、絶頂へと導く。
 「ぅくっ・・・ぁん!・・・ぅあ・あああぁ・・・・・・!!」
 体中が一際熱くなり、汗で全身までもグッショリと濡れる。ビクビクと手
足が勝手にわななき、そして大きな楔を打ち込まれた内壁がひくん!ひくん
!と痙攣をおこし待ち望んだ絶頂を迎えた。

 「・・・フォルテさん・・・。・・・私、・・・私・・・」
 涙ににじんだ視界に切なげなミントの顔がうつる。
 何かの言葉を飲み込み、口をつぐんでいる。
 けれど長い長い官能の責め苦の後、フォルテはこれ以上意識を留めておく
ことは出来なかった。
 どこか苦しげな少女の顔をうつろな瞳に映し、程なく急激に重くなったま
ぶたを閉じた。
 翌日、フォルテは寝ぼけ眼で遅刻ギリギリに出動した。余裕を持って出動
しろと注意されているのだが、昨日あったことを幾度も幾度も思い出し“次
の診察”はいつだろうと考えるしか出来なかった。
 実は水面下で ミントVSノーマッド 陰険合戦が勃発していたのだが、
無論フォルテは知る由もない。

 天下泰平・今日も銀河は平和である。

補足です。<ミント視点>
足りない部分は妄想で補完して下さい。

 「・・・はぁっ・・・はぁ・・・んんっ・・・やぁぁ・・・・・・。」
 自分の体に下で見も世もなく乱れているフォルテがいる。
 脅迫して、快楽をチラつかせて、今組み敷いているこの体は、だが初めて
ではなかった。

 じわじわと胸中に湧き上がる黒い塊はまさしくジェラシーというものだろ
う。
 誰の手にもそんな風によがるのか?
 誰にでもそんな喘ぎ声を聞かせるのか?
 だが、どんなに恥ずかしい言葉で攻め立てても最も聞きたい事は訊けやし
ない。
 脅迫し部屋へ来させたのはあくまで自分、快楽をチラつかせ懇願させてい
るのもあくまで自分。

 今はひたすらに自分を求めているフォルテが手の内にあるが、幾らなんで
も心までも欲していると解釈するにはムシが良すぎるだろう。

 抱きたがっているのは自分。
 触れたがっているのは自分。
 告げることのない想いは届く筈もなく。
 行動を起こさなければ振り向いてくれやしない。
今朝方、いつになくぼんやりとした様子と、腫れた目で現れたフォルテの首
筋にキスマークを見つけて直ぐ、出遅れたことに感づいた。
 身も心もなんてそう簡単には手に入らないが、悠長に計画を練っているヒ
マなどなかったのだ。
 欲しいものを得るのに、手段はもはや選べない。
 卑怯者の謗りは免れないだろうが、自分ならうやむやに押し通すことがで
きるだろう。

 考えを切り替えてからの行動は早く、今に至る。
 アチコチに痕を付けられ、熟れ切った身体が自分の下で鳴いている。

 「・・・あッ・・・あひぃ・・・んぅっ・・もっと・もっとぉー。」
 最初からこんなにヨガる淫らな身体だったのか?
それとも開発され慣らされた結果なのか?
 だがその問いはフォルテにしてみれば身勝手極まりない言い掛かりであろ
う。
 やる事はやっておいて、一言も想いは告げない卑怯な自分。 
 愛だとか恋だとか言うにはあまりに横柄なこの独占欲を隠し通すことはで
きるだろうか?
 自分でも少々疎ましいと思うこの感情、知られれば軽蔑されるなと自嘲す
る。
 どっぷりと心をわしづかみにされているのを頭の片隅で自覚してはいるが
・・・。

 心なんて関係ない。
 気持ちなんてどーでもいい。

 そう、自分に言い聞かせ、首筋を吸い上げ、紅い痕を付けた。



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