タクト×蘭花(途中からグロ)

最後までエルシオールはエンジェル隊に護衛され皇国復興を始めた。
シヴァは即位しタクトは大佐以上の位を頂き月の聖母・皇王の次の権力者になった。
レスターは大佐。エンジェル隊は少佐。フォルテは中佐。他のクルーは中尉の位を貰い天下はまさに万々歳。
【ウイーン・・・】聞き飽きた音が鳴りドアが開く。・・・・ランファだった・・・
『フランボワーズ少佐・・・』
タクトが言うとランファは怒り出す。
『アンタねぇ!位が上がっておかしいわよ!?最初に呼び捨てで言い合おうって言ったのはアンタじゃない!』
『俺はおかしくなんかいないよ?』
頭をグーでコンコンと叩いてみる。   彼女はため息をつき腕を組む。
『逃避行中はさ・・危機感とかもあって楽しくて・・・そしてタクトといろいろできたよ・・・だけど・・・』
タクトはランファが泣いているのを見て少し罪悪感がした。そして彼女の涙を指で拭くと唇にちょっとキスをした。
エルシオールでも数回口付けしたが戦いの終わった後だと味がグッと違う・・・

『また女らしくなったね』
タクトが目の前で微笑む為、彼女は目をそらした。
『ねぇランファ、今から買い物行かない?』
『買い物!?』
ランファは水を得た魚のように飛びまわる。皇国が与えたランファの部屋は大きい。屋敷といっても過言ではない。
タクトは椅子に座るとランファがこちらを向き
『・・・なんで見てるの?』
と聞く・・・
『彼女だから』
またランファに笑いかける。ランファが下着だけになった時
『・・・・やりたいなんて言わないよね?』
と言うとタクトは近寄り
『その通り。ランファは可愛いからね・・・・』
と今度はさっきより長くキスをする・・・
『・・あ・・・・アン・・』
口から漏れた声が響く。
『タクト☆これもいい?』
タクトは大量の袋を持たされゆっくり歩く。
タクトの身分証明書があれば何百万でも何千万でも買い物ができるのだ・・これを狙ってミントやフォルテが色仕掛けをしてくるのだが・・・
自分から誘ったは始めて。
やっと買い物が終わり買った服やら占いグッズを部屋に押し込むと部屋に出る・・・
『待って!』
『な・・・・』
ランファからすすんでこんな事をしてくるなんて・・・!そう思いながらタクトはランファを優しく抱きお互いの欲望を発散させた・・・



『タクト・・・好きだよ・・・』
隣にはランファがいる。

あの日から二人の距離はいっそう縮まった。
以前にも増して、かいがいしく世話をしてくれるようになったランファ。
一挙一動がかわいい。ずっとそばにおいて置きたい。
他の女の子にふらふらしていた時もあったが、やはりランファを選んでよかっ
ずっ。
わき腹をつねられたような気がした。
ずずっ……。
肉に食い込むくらい爪を立てられ、そこでやっと激痛が追いついた。
『っ…あああぁ、がっ』
あまりの激痛にまともに声をあげる事もできない。
いったいどんなつねり方をされたのだろうか。
『痛いですか…タクトさん?』
朦朧とする意識の中、声の主がミントだという事はわかった。
いきなり何をする、そう問い詰めようと振り向くと、まずミントの手に目がいった。
真っ赤な血糊。真っ赤なナイフ。そして、血に染まった自分の制服。
『私、タクトさんを恨んでなんていませんよ。だからこれは怒ってるとかじゃなくて…』
何の罪悪感も持たない、冷たく澄んだ笑顔。
『そう、約束です。最後まで一緒にいてくれるって』
何か言葉を吐き出そうとするが、痛みと吐血が邪魔をする。
すでにナイフは抜かれている。だが刺された部分の痛みが明瞭すぎて未だに鉄を挿入されているような感覚に陥る。
『タクトさんが誰かを好きになってもいいんです』
再びナイフを挿れられる。
『があああああああがっ、いでぇ…いだっ、い、』
『それは約束を破った事にはなりませんから』
ナイフを抜く。また別の箇所を突く。
ミントのその作業は淡々としていて、まるで野菜を切っているかのようだった。
『やめでっ!! た、たすけ… これいじょうは、シ、しぎゃあああああああっ!!!!』
ナイフがタクトの体内を出入りするごとに、床を汚す赤の領域が増えていく。
このまま穴を空け続けていけば、五分たらずでタクトの血液はすべて流れ落ちるだろう。
泣き声は激しくなっていく一方だが、体温はそれに反比例するかのように急速に冷たくなっていく。
『たの…む、から…もうやめてっ。もう刺さないでくれ……ぇぅっ』
『でもね、タクトさんは逃げようとしたでしょ? 私から。でも大丈夫です』
ミントはタクトの左胸を優しくさする。
しばらく手を乗せ、やがて生の鼓動を探り当てると、今までで一番すがすがしい笑顔を見せた。
彼女が手を当てているのは心臓。その意味を理解したタクトは、力の入らなくなった手で精一杯阻止しようとする。
『最後に和解し合うのは、ドラマの定石ですから』
『じょうだんだろ?…や、めろ…やめろ!! やめて! 助けて! 誰か!』
『ドラマっていうより、サスペンスみたいになっちゃいましたね。あはは』
『やめろ…って…、それホント洒落になんない…』
心臓を壊される――
その事実は腹を何度も刺し続けられるより、タクトにより深い恐怖をもたらした。
ミントの握ったナイフがゆっくりと落ちていく。
それを止めるには、血と体力を消耗した体では荷が重すぎた。
タクトの目の前で、ナイフがゆっくりと下降して行く。
先端が皮膚を破り、ずぶずぶと肉を掻き分けて最奥を目指す。
腹を刺された痛みよりも、今まさに胸を突かれていることよりも、もっと濃厚な死の臭いがタクトを支配していた。
つま先から指先まで恐怖に犯され、痛みで失神する事すらままならない。
地獄。それは恐怖という名の感情だった。

タクト。
この世で最も不幸な死に方をした内の一人かもしれない…。

殺した…遂に殺した。
邪魔な女をころした。大切な人を道連れにできた。
『はあっ…はあっ、…ん』
きぐるみ病に犯された体で疾走したためか、体中がだるい。
しかし心に暗い影はない。ミントは今という時を精一杯生きていた。

ひとりきりで死ぬのは嫌だ。誰かと一緒にいたい。
その歪んだ帰属欲が、ミントを狂気の道へ走らせたのだった。
走るのをやめてから十数分。まだ息切れがやまない。
体の外より中のほうが寒い。
今まで体の奥で眠っていた黒が、ようやく動き出した事を実感する。
しかし体の不調とは逆に気分はいい。いつ死ぬか判らず怯えるよりは、
はっきりと終わりが見えている状態の方が精神的に楽だ。
残された時間は少ない。あとは…
ミントは首だけをぐるぐる回して辺りを見回す。
どれだけ旅の道連れを増やせるか、だ。
ミルフィーユが血まみれのミントを見て駆け寄ってくる。
優しい娘。どうやらミントが暴漢に襲われたと勘違いしているようだ。
自分を励ますような台詞を吐きながら涙を流すミルフィーユを見てミントは笑う。
ミルフィーユが傷を見せてとミントが抱えていたきぐるみを剥ぎ取ろうとする。
布に包まれていたナイフを見た瞬間、彼女の思考が凍りつく。
やがて自分の勘違いに気づくだろう――その前に、ナイフをミルフィーユの喉に埋めた。
血を吐きながら崩れ落ちる。ばたばたと暴れて苦痛にもがく。
つまらない、とミントは思う。
今の彼女をおびやかしているのは苦痛であって、恐怖ではない。
肉体的苦痛よりも精神を犯される恐怖の方が万倍もつらい事をミントは知っている。
ミルフィーユにもそれを知って欲しかった。
さくり、さくりと慣れた手つきで両方の腕の血管を切断していく。
ミントは彼女によく聞こえるように、耳元へ口を近づけ、宣言する。
あなたは五分以内に死にますわ。もう助かりませんのよ。
今から助けを呼んでも間に合いません、もうどう足掻いても死んでしまいます。
笑顔で死の宣告をされたミルフィーユは、暴れるのをやめた。
恐怖の支配が痛みを凌駕する瞬間。
瞳が絶望の色に染まっていく様子を、ミントは恍惚の表情で見届ける。
なんだか妙な親近感を感じ、勝手な話だが、彼女とは本当の友達になれるかもしれない、などと思った。
腕時計をミルフィーユの見える位置においてミントは立ち上がる。
あと三分ですわね。私にとってはたった三分でも、あなたにとっては掛け替えのないほど貴重な時間なのでしょう。
その呼びかけは、親友にかける別れの言葉のように、心のこもったものだった。
ヴァニラをやっと始末したその足で、息を殺してミントは回廊を進む。
足音にも気をつける。フォルテに気配を悟られては元も子もないから。
きぐるみを脱いで無造作に脇へ放る。服は真っ赤に染まったままだが、
気取られても大丈夫だろうと楽観して着替えるのはやめた。今は服を着替える時間すら惜しいのだ。
ヴァニラの思いがけず激しい抵抗で、相当体力を消耗してしまっている。
このいつ立ち消えるか判らないほど脆弱な生命が尽きる前に、なんとしても…。
ミントは右手のナイフを握り直してみる。まだ一突き分くらいの余力は残っているのを確認して安心した。
鋭利な金属は赤黒い光を絶えず放っている。
幾人もの命を奪ったそのナイフの輝きは、最後の晩餐を待ちわびているかのようだ。

ドアノブを掴む手に力がこもり、ガチリと音がした。
踏み出してしまった。もう後戻りはできない。
深呼吸をして顔の火照りを消そうとする。が、うまくいかない。
緊張したり嬉しかったりすると耳ですぐわかると、かつてはフォルテによくからかわれた。
また、からかわれるのでしょうか…。

色々な感情が一気に湧き出して涙がこぼれた。
眉は困っているのに、口元は嬉しくてたまらない…それはどんな感情だったのだろうか。
嬉し泣き、であってましたかしら…。
雫が落ちると視界が開けて、既にドアは開ききった後だった。
瞬きしてさらに目を凝らすと
ごとっ。
重量と硬度に頭を潰されてミントの視界は暗転する。
いきなり襲ったにぶい衝撃に、思考と体の感覚を全て奪われてしまった。
体が動かない。真っ暗だ。それに重い…。
今の状況を誰かに口で説明してもらわなければ、自分は何が起こったか理解しないまま死ぬだろう。
それは嫌…それだけは耐えられない。嫌嫌嫌。このまま死ぬのは嫌。誰か…誰か助けて…。
「ミント、起きてるか?」
聞きなれた声。名前を呼んでもらっただけで涙が出てきた。涙腺まで壊れてしまったのだろうか。
フォルテはわずかに漏れる嗚咽を聞き、彼女の生存を知ると頭の上のヒーターをどかしてやる。
「まだ大丈夫かい? あとどのくらい生きてられる?」
肩を無遠慮に揺らすが、ミントから返ってくる反応は皆無だった。
しかし間違いなく意識はある。フォルテは彼女の耳へ口を近づけた。
「まだ死んじゃだめだぜ。言いたい事は山ほどあるんだからな。眠るのは…その後だ」
目の前に血まみれのミントが横たわっている。頭蓋は抉られたように陥没していていた。
ショック状態の体が時折びくびくっと震える。
もう助からないだろう。
誰がこんなことを……と感傷に浸ったりはしない。
彼女に残された余命を奪ったのは、フォルテ自身なのだから。
『…やってくれたもんだ』
瀕死のミントにも声が届くよう、耳に近づいて言葉をつむぎだす。
『生きている間でさえ、散々あたしに面倒かけてきたっていうのに…死ぬ寸前まで不幸を撒き散らして』
力なく床を見ているミントの髪を掴み、強引に正面を向かせた。
そして裸拳を鼻に打ち込む。なんの反応も無い。流れ出る鼻血が、ミントの顔をさらに汚していくだけだ。
フォルテはつまらなそうに舌打ちした。
『お前…こんな馬鹿げた真似してくれたおかげで、こっちの人生は台無しだよ。
 これから一生、仲間殺しの上官って後ろ指を指され続けるっ。このあたしがっ!』
怒りに震えながらメリケンサックを装着し、鉄の拳で一撃。
ぐちゅっ。ハンバーグ用のひき肉をこねる音によく似ていた。
『何のための戦果? なんのための昇進っ!? どうしてくれるだ?あたしの努力をっ
 この死に掛けの豚がぁっ!』
拳を柔らかい顔面に打ち付けるたび、部屋に血の臭いが充満していく。
まるで粘土のようにミントの顔は変形していった。どんな形もフォルテの思うが様だ。
鼻を砕いてからさらに同じ部分を殴打し骨を肉に埋め込む。
細い顎が気に入らなかったら頬をがつがつ殴って腫れさせ豚のできあがりだ。
ミントの反応が全く無いので、心配したフォルテは呼気を確かめる。
ひゅう、ひゅうと短い息の音。ミントの生が判るとほっとため息をつき、フォルテは再び殴り始めた。
『まだ、終わらないぜ…。まだまだ、ランファにミルフィーユ、ヴァニラ、それからタクトの分があるからな』

最も単純な暴力による制裁は数時間続いた。
フォルテの拳が潰れなければ、一日中殴り続けていただろう。
ミントの顔面はもう人としての原型を保ってはいなかった。
何度となく殴られ柔らかくなった肉は、拳撃のたびにひき肉の様に千切れ飛び、部屋の壁にへばり付く。
もはや性別の判断もつかない。
…だがしかし。
もしも彼女の死に顔に表情があったとしたら、それは笑顔の筈だ。
生きている間は見向きもされなかった、大好きな姉御に看取られて逝ったのだから。




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